(月刊プレイコミック 1982年7月号)
"a happy end as usual"
Sunaku the police detective goes to Salamanda police station. He meets with Ms.Chocolate and Sanzoh at there, and becomes aware of that today is a birthday of Ms.Chocolate. But to his surprise, the police station is used for the place of her birthday party. Not long afterward, guests come in succession, but all they are criminals who appeared up to now...
砂苦刑事は皿漫田警察署へやって来た。するとそこにはチョコと三蔵が来ており、今日は彼女の誕生日とわかる。が、こともあろうに警察署が、そのバースデーパーティー会場に使われていた。やがてお祝いに次々と客があらわれるものの、その顔ぶれはこれまでに登場した犯罪者たちばかりで……。
*これが最終回。三蔵の妻も出演しているが「もしかしたら私はこの漫画に合ってないキャラクターなのかしら」と悩んで涙ぐむ。しかり、礼儀正しくマトモな人が、この作品においては”異物”にされてしまうのだ。それはいわば僕らが生きているこの現実社会(時にそれはひどく決まりごとの多い、がんじがらめな空間でもある)と、ちょうど裏返しになった自由が、無秩序に近いとはいえこの”不条理”な物語世界にはあることを意味する。そうした、さかさまの世界を描いてきたことについて、作者は何の弁明も解説もしていない。むしろ逆に(この最終回にも作者の自画像キャラクターが出演しているのだが)「考えてない」と述べている。この台詞を真に受けるなら、これはいいかげんで出鱈目な漫画でしたという自白になるだろう。が、ウソだと思う。吾妻ひでおは、自画像キャラクターを使って、なんの計算も無しに創作しているかのようなフリをする男なのだ……というのが僕の"推理"。
(だって、あなたはコメディアンが「馬鹿」を演じているのを観て、それが現実だと信じますか?)
実写映画版『チョコレート・デリンジャー』
公式サイトで発表された『ずるずるひでお絵日記』によれば、2011年6月某日、作者は監督の杉作J太郎らと会っており、実写映画版『チョコレート・デリンジャー』について、今後の話を聞いているようだ。
その詳しい内容は不明なのだが、かつて「男の墓場プロダクション」公式サイトにおいて公開された、映画撮影中の写真が何枚か存在する。ここでは、それらをお借りして、映画の内容を推理(?)しつつ、完成と公開を楽しみに待たせて戴こうかと思う。
ヘアスタイルと服装からして、原作第1話『甘い妙薬』らしい? とすると画面下に写っているのは、砂苦刑事の頭だろうか?)
刀とかは見えないが、忍者の装束だろう。してみると第2話『こっこのショック』?
これはまず間違いなく第4話『SF獣・漬けもの獣』、うるうる星人らとの対決場面だろう。
ヘアスタイルと服装からみて、第13話『カレーの報酬』であるらしい。
はたして実写版チョコレート・デリンジャーで、主人公たちの活躍はいかに!?